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シマというおくすり(1)トヨおばあとドラゴンフルーツと西表島

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私の人生、仕事以外で最も長く続いたと言えるのは「シマ通い」です。

1999年から2015年まで、同じシマ(沖縄県西表島)に毎年通い続けること17年。

もしや遺伝子に組み込まれたプログラムなのか?
渡り鳥のごとく毎年毎年。
自分でもわけがわからない。
旅の前は、目をつぶっても進路が浮かぶくらい天気図を睨み続け
台風の合間を縫うように、飛行機に乗り船に乗り、通い続けました。

長く通ううちに、そういえば「こんなこと」もあったのでした。

2016年秋のこと、
とうとう台風とのせめぎ合いに破れます。
念願の飛行機は飛ばず、18年目を諦める羽目になりました。
とうとう尽きたか。シマ旅の神様の愛。。。。

今年は3年ぶりのシマ。

しばらくぶりに会うシマの友達や知人たちは、暖かく迎え入れてくれました。
ただ3年はそれなりの時間で、大好きなトヨおばあが、この冬に亡くなっていたと聞き、
頭の中が真っ白になる。
意識が戻ると、きゅうっと胸が痛みます。

トヨおばあ。畑のひと。
日に焼けた笑顔で「いつもきてくれてありがとうねぇ」と声をかけてくれた。
おばあのその声を聞くのが、私の楽しみでした。
帰りにはいつも、おばあが大事に育てたドラゴンフルーツを持たせてくれた。
新聞紙に包まれた、あの立派なドラゴンフルーツ。

トヨおばあ。憧れの大先輩。
もう、あの幸せな時間はやってこない。

誰も彼もいつも変わらないで、ここにだけはいてくれるものとばかり思っていた。
それは幸せで身勝手な誤解。
超現実主義の私が、どうしてこの場所ではそう思えたんだろうか。

見ればシマには少しづつ、都会風のお店もできています。

2015年、私はシマでこんなことを書いておりました。

なのに、なぜそこまでこの島に、自分が懐いてしまったのか?
正直自分でもあまりよくわかりません。
自然?景色?海?山?
誰かに尋ねられたら、理由はいくらでも挙げられそうな気もしますが、
でもまぁ、そうやって無理に語る「理由」は、どれもこれも所詮後付けくさくて
なんだかしっくりこないので、
ある時から「西表に通う理由」について、追求することはやめました。


長いことわからなかったのです。

自分がシマに通い続ける理由が。
あまりにもわからないので、もう考えることをやめていて
やめたら一気に自由にもなった。

別に理由なんかいらないぞえ〜!

ただあの頃から、ひとつ確信があったのは、
ひとはその理由なんかわからなくても、「行動を続けることはできる」ということ。
これは実感を持って知ってた(笑)

それで十分でもありました。

3年の時間が経ちまして、今年の旅のさなか、ぼんやりと気づいたこと。

ここは私にとって「おくすり」のような場所であったのだなということ。
そう長いこと、私はここで、毎年1年分の「おくすり」を塗ってもらうような時間を
過ごしてきたのだ。

トヨおばあしかり。シマの友人たちしかり。
海、山、木々や草たちに、大盤振る舞いの陽の光、スコール、一晩中やまない風の音。
野性ボーボーの自然しかりに、だ。

まあ今だって、理由は別にわからなくてもいいし、いらないんだけど
そっかー、何かがちょっとくらいはわかる時もくるのか。

そのことにちょっとばかり驚いています。

17プラス3。
2018年、20年目のはじめましてだ。

というわけで、今年もシマ旅はじめます。

写真は、シマで毎年、私が寝てる部屋の窓から。
こんな空の元で寝たり起きたり。
ひ弱な都会っ子は、ここで野性のトビラを開けるのです。



アーユルヴェーダ案内人くれはる

by kureharu | 2018-10-03 22:21 | 2018年 西表島 | Comments(0)

もっとすこやかに、さらにごきげんに!


by くれはる
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