初めて歩く台北の街は、どこにいても八角の香りがしました。
香ばしいような、甘いような、なじみ深いシナモンやカシアと少し似てるようで
いや、やっぱりちょっと違うな。
アーユルヴェーダの生薬の世界と、初めての街台北。
二つをスパイスの香りがつないでくれる、
そんなイメージが湧いてきました。
裏通りぐるぐる歩きの好きな私とマッキーが訪れたのは
町外れの裏通りにポツンとある、家庭料理の店。
店内に入ると、お客さんは現地の人だけ。
店員さんは見当たらず、しばらくぽつんと空いてるテーブルに座って待ちます。
その後、お店のお母さんが出してくれたメニュー。
そこには「ニラ」「ハマグリ」「ピータン」など、いわゆる「材料名」だけ日本語で書かれています。
他には料理名も値段も書かれていません。
・・・・・面白くなってきました。
素材一覧から、いくつかをチョイスして注文。
気取ったところのない店内で、何が出てくるかなぁ〜と相方マッキーと待つ時間。
【出てきたもの】
・揚げた鶏肉を梅の醬みたいなソースで
・刻んだニラとピータンの炒め
・ハマグリ蒸し
・白ごはんがこんもりと盛られた小ぶりのごはん茶碗二つ
できた順に出てくるおかず。
正しい料理名はわかりません。最初のメニューにないのですから(笑)
取り皿はないのでおかずは全部白ごはんの上に載せ、ただひたすらハムハムと口に運びます。
虚飾はない、「実(じつ)」だけ。
土地の素材で作られた、できたての「家のごはん」メニュー。
「ニラとピータンの炒め」なんて、なんてことのないシンプルおかずだけれど
味付けは軽く、そして深く、無限に食べ続けられそうな滋味深さ。
どうすればこんな味が作れるんだろう。。
滋味>地味>滋味・・・・・
地味滋味上等!
ごちそうさまのあと、心の中で叫びたくなりました。
お米も鶏肉もハマグリにも、一つ一つに「食べ物」の美味しさが詰まっています。
「台湾へようこそ」
米好き、そして地味ごはん好きな私には、
食べ物で歓迎してもらえたような気持ちになりました。
周りを見ると、地元のグループが黙々と夕ご飯を食べていたり、
笑いながら紹興酒のグラスを傾けあっていたり。
台北ナイトは更けていきます。
台北ナイト
* ワークショップやイベントなど「アーユルヴェーダ案内人くれはるの最新情報」は、
SNSでも随時アップしています。
リアルタイム情報をご希望の方、アーユルヴェーダに関心のある方。
フォロー大歓迎です!
アーユルヴェーダ案内人くれはる