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【訪問レポ】日本みつばちとはちみつ。その現場のこと。佐世保編

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日本みつばちに会いに、佐世保(長崎県)を訪ねました。
訪ねたのは「みかん畑養蜂所」。くれはるワークショップやイベントで、いつもご紹介している非加熱・無農薬の「西海生はちみつ」、その生産者さんです。
「みかん畑養蜂所」代表の安永さんとは、知り合ってかれこれ3年近くになりますが、直接養蜂の現場にお邪魔するのは今回が初めてです。

「みかん畑養蜂所」のはちみつは、日本古来の在来種、日本みつばちが集めたものです。

佐世保から届く季節のはちみつを心待ちにするようになって3年。
春と秋の年に2回、巣から「採みつ」されるのが、日本みつばちのはちみつです。
季節の花の違いから、ごく自然なこととして、はちみつの味わいも異なります。
また複数の花のみつを集めるのが、日本みつばちの特徴です。
それはまさに自然と直接つながっていることを感じる、深い味わいです。

私の周囲には、ずっとこのはちみつを楽しみにしてくださる方々も増えました。

今日はその日本みつばちたちに、「いつもありがとう」とごあいさつです。

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小雨の午後。安永さんのガイドを受け、日本みつばちの巣にそーっと近づいてみました。
穏やかな性質の日本みつばち。ちょっと神経質でもあるそう。お騒がせしてごめんね。

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巣箱の前で。繊細な羽音が幾重にも折り重なる。日本みつばちは小指の爪ほどの大きさで、体つきは丸っこい印象。忙しく巣に出入りする姿、緻密な動きにしばし見とれます。
足に「小さな黄色い花粉玉」をつけて帰ってくる子もいました。小雨の中でも、絶賛お仕事中。

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一方こちらは西洋みつばち。日本みつばちに比べると、一周り大きく、動きもスピーディ。
体つきはシャープで、お尻もとんがり気味。刺激をすると刺されるかも、とのことで、こちらもなるべく静かに。外敵から巣みつを守って離れません。


【日本みつばちと西洋みつばちの違い】

日本みつばち
・日本に古来からいた在来種(西洋みつばちに押され気味)
・複数の花のみつを集めるため、はちみつは「百花みつ」となる
・採みつは年二回(春と秋)

西洋みつばち
・明治以降に輸入された改良種
・多くのみつを集められるため、明治以降の養蜂の主流に。
・花の種類別にみつを集める。
・「アカシア」など、花の種類が記されているはちみつは西洋みつばちによるもの

【アーユルヴェーダとはちみつ】

アーユルヴェーダが語る有益な食べ物の一つ、それがはちみつです。
滋養高く、甘味なのにカパを増やさない希少な存在。一緒に取ることで薬の働きを一層助けるなどの役割も果たす、頼もしい存在です。

未消化物を作らないためにアーユルヴェーダでは、はちみつは非加熱であることが、大事な条件でもあります。

***

私が安永さんからはちみつを送ってもらうようになったのは、「非加熱」「無農薬」ではちみつに取り組んでおられる生産者さんと知ったのがきっかけでした。
山の斜面のみかん畑、その周囲を取り囲む自然のままの樹木たち。
そんな環境に養蜂所はあります。

時々送ってもらっていた、季節ごとの養蜂所の写真には素朴で自然な花たちがたくさん。
そこに静かに置かれた巣箱に、この小さな日本みつばちたちは暮らしている。


【小さじ1杯分の人生】

安永さんのお話によると、日本みつばちの寿命は3〜4ヶ月。
その人生、いや蜂生の間に、1匹のみつばちが集めるはちみつは約5グラム。「小さじ1杯分」なのだそうです。

巣箱を忙しく出入りして、小さな体でせっせと集めたはちみつ。
小さじ1杯分の人生。でもそれは本来、蜂の身体や子供を養うもの。それを私たち人間が分けてもらっている。

当たり前だけど「はちみつ=最初から瓶に入ったもの」じゃないのです。
みつばちの元にあるものは、「グラム何円」のものでもありません。

知ってるつもりで、何も知らなかったことが一気に押し寄せ、私はとっても恥ずかしい。


【日本みつばちの今、のこと】

日本中の日本みつばちに今、困ったことが起きています。
それはアカリンダニという天敵の存在。外来種のこのダニが、小さな日本みつばちの気管に入り込み、窒息死をさせる、そんな現象が増えているのです。
みつばちを脅かすのは、一般に知られた農薬被害だけではなくなっている。
安永さんのところでも被害が出ています。

それでも続けて日本みつばちを見守り、またその素晴らしさを世の中に広めようと活動されている安永さん。
他の養蜂家さんと連携をして、品質の高い地域のはちみつを、「生蜜」として紹介する活動もされています。

安永さんに聞いてみました。
アカリンダニと日本みつばち、これからどうされますか?と。

「日本みつばちにアカリンダニへの耐性がつく日がくることを信じています」と安永さん。
抗生物質は使わずにその日を待ちたいと言われました。

養蜂家さんとして、とても苦しい選択でもあるはず。
たくさんの人にずっと待ち望まれているはちみつを、今までのようには届けられない現実。
それでも、その日までに待ちますという安永さんの言葉に、みつばちへの深い信頼を感じました。


【「かわりのもの」ってあるのかなぁ?】

消費者として、今まで当たり前のように手にできていたもの。
とても大事に思っていたものが、もし何かの理由でなかなか手に入らなくなったとしたら?

何かかわりのものに変えればいい? ほら、***のがあるからいいよ?

そう思うでしょうか・・・?

うーん・・・・。
こと、今回に関しては、私はどうもそうは思えないのです。

ここ3年間、私がいつも手にしていたのは、ここ佐世保で安永さんが大事に育んでくれた「日本みつばちのはちみつ」でした。非加熱で手絞りで、丁寧に製品にされたものが、大事に包まれていつも私の元に届きました。
その一つ一つが、送り出してくれる人のみつばちへの愛情が溢れたものでした。

そしてそれを私は預かり、東京のみなさんにささやかながらもご紹介してきました。
作られている場所の話、どんな人が作り、どうやって製品にされているか。
ご紹介できた数は決して多くはないけれど、そこに「何かを感じ取ってくれた方々」は確かにいたと思う。

日本みつばちは3〜4ヶ月の一生で小さじ1杯のはちみつを集める。
その量に驚きましたが、よく考えれば、私は小さじ1杯分のはちみつも集めることはできません。

食べて美味しい〜!とか、まあ好き勝手はいうけれど。

その意味では、圧倒的に「日本みつばち>くれはる」であり、さらには安永さんなど養蜂家さんの手をなくしては、この佐世保の素晴らしいはちみつを、小さじ一杯分もいただくことはできないわけです。

これポイント。

私ができることなんて、たかがしれている。

ならばせめて在来種の日本みつばちを、そして自然に寄り添い、真面目に向き合おうとする人の活動を応援したいと思う。

まだ頭の中がとっちらかっていますが、現地を訪れて、今やはりそう思うのです。

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全て日本みつばちのはちみつ。季節で、産地で、味、色や香りも様々に異なる。
まるでワインみたいだなぁとその個性を実感します。


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元中学校の美術の先生だった安永さんと。
ご自身がアーティスト。はちみつの瓶のラベルもご自身の手描きの作品です。

***

「九州農業ドリームプロジェクト」への参加など、日本みつばち&はちみつの価値向上、認知拡大に向け、新しい活動を進められている安永さん。

リンク貼っておきます。
活動を見守り、ともに応援してくれる、そんな人が一人でも増えますように。


【本日のはっけん/自然の色】

これは日本みつばちの巣から取れた、美しきミツロウ!
できたてギーのかぐわしい香りがしそうな、見事な黄金色にしばし見とれました。
自然はすごいよね!!
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アーユルヴェーダ案内人くれはる

by kureharu | 2017-07-12 21:56 | アーユルヴェーダとはちみつ | Comments(0)

もっとすこやかに、さらにごきげんに!


by くれはる
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