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種あり黒ぶどう探検隊。

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夏に増えるドーシャ、ピッタを鎮静するのに、オススメのたべものは...

そんな書き出しで久々の「メルマガ」を書き始め、あることを思い出し、手が止まりため息をつきました。

アーユルヴェーダの古典書は、ピッタ鎮静に良いたべものの一つに「黒ぶどう」を勧めています。
黒ぶどう、日本でいうと、どうでしょう。巨峰やピオーネなど、皮の色の黒い品種でしょうか。

夏から秋に増えるピッタ。増えすぎると皮膚や血液にトラブルが起きることがある。それらを鎮静するために、旬の黒ぶどうを取ることは自然の摂理にも合っているし、何より美味しいのですから良い選択です。

旬のものを食べる。住んでいる土地のものを食べる。身土不二。
私が「じぶんでできるじぶんメンテナンス」のワークショップでも、しょっちゅうお話しする項目です。

そしてできるだけ自然な形で作られた、旬の野菜や果物を取ってくださいねとお話しします。

でも、それがとても難しくなっている。


種あり黒ぶどう探検隊

昨年夏、ちょうど今頃。ワークショップ参加者さんと一緒に「ピッタ鎮静」の実践デモを行いたかった私は、「種のある黒ぶどう」を求めて、都内を探しまわりました。
売り場に並ぶ、たくさんの種類のみずみずしいぶどうたち。

「種なしです」の記載があるぶどうがここ数年、果物売り場に増えているのはもちろん気づいていました。
しかしそこに「種ありです」が、皆無になっているとは思ってもいなかった。

そう、なかった。見事になかったのです。
その時「種ありぶどう」はどこにもありませんでした。

「いざ種あり」をハッキリ決めうちで探し始めて、それが店頭に皆無になっていることに気付き、「種あり黒ぶどう探検隊」は愕然としました。

量販スーパー、個人商店、果物専門店、百貨店、、、、
わざわざ「種あり」を求める客に困惑された挙句、いずれも得られたのは「ありません」の回答でした。
クタクタになりながら、最後の最後に訪れた閉店間際の某高級スーパー。
(もー、高いんだから〜ここならあるでしょ?)
ある店員さんが、かなり長時間かけて探し回ってくれた挙句、(インターネットまで駆使して産地・品種を調査し)「これなら種ありですね!」と自信を持って言ってくれたひと房のぶどう。

「おお!ありがとうございます!」
夕方の忙しい時間に、お手間をとらせた迷惑な客です。
私には高級品の部類でしたが、店員さんの額に浮かんだ汗を見ると、お値段はもはや二の次でした。

大事に大事に抱えて帰り、翌日のワークショップで皆さんと試食。
「ふふふ〜、これね。やっと見つけた種ありの黒ぶどうなんですよ〜」とご紹介。

・・・・見事な「種なし」でした。

絶句。


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それでも食べ物に罪はない

私はアーユルヴェーダの食をテーマにしたワークショップで「あれがダメ」「これがダメ」というお話は、基本していません。
食べ物単独に良し悪しを依存するのではなく、調理法や組み合わせ、場と時と量、取る人など、全部をひっくるめて大事にするのがアーユルヴェーダの食の基本だからです。
ここが世の健康食トレンドとは一線を画するところです。

なので、アーユルヴェーダでは食事法のコンセプトを知らぬまま、単なる「NGリスト・OKリスト」をただ頭の中に詰め込むのは、どこまでいっても片手落ちだし、それより先にもっと培うべきこと、大事なことがあると思っています。
それは観察力。観ること、観察すること。変化をキャッチする力。

消化の状態を中心に、違和感を感じとることができるか。それらとどう向き合うのか。その「態度」を選ぶためには「観察力」を磨くことなしには不可能です。

「世の中のどんな物質でもそれぞれの道理と目的を知っていれば、薬物にならないものはない」
(アーユルヴェーダの古典書:チャラカ・サンヒター総論26章)


「同じものは同じものを増やし、異なるものは異なるものを減らす」

また、アーユルヴェーダの古典書が語ります。

「同じものは同じものを増やし、異なるものは異なるものを減らす」

なんだか謎のメッセージめいていますが、丁寧に読み解けばそれはそれほど難しくない。
それはこういうことです。

(1)「A」という質を持つ食べ物や生活法を取り入れれば、行った人の身体にも「A」という質が増える。
(2)「A」と相反する(異なる)質を持つ「B」の食べ物や生活法を取り入れれば、その人の身体から「A」いう質は減る。

シンプルです。言いかえれば「作用・反作用の法則」。

ではお試しに、上の(1)の例文の中「A」という部分に「種なし***」を入れてみてください。文の後半、それを取り入れた主の体に増えるのものは何でしょうか。

そう、「種なし***」です。
不自然な「種なし***」を選ぶことで増えるもの。

単なる黒ぶどうでなく「種あり」を探した理由はここです。
古典が伝えること。「人間も自然の一部ですよー」ということは、つまりはこういうことなのだと思うのです。

「同じものは同じものを増やし、異なるものは異なるものを減らす」

わずか1行で、アーユルヴェーダの古典書はかなりシブいことを語っているなぁと思いますよ。まったく。

「よく観て、よく考えて、よく選び、よく行動すること」
それは今、現代に生きる私たち人間が持てる、唯一最後の生命線なのかもしれない。

種のない果物が、まっすぐなキュウリが「好まれる」という市場経済の常識?
それ、本当に本当なのでしょうか。

私たちができること。
「よく観て、よく考えて、よく選び、よく行動すること」

じぶんが選ぶものには責任を持つこと。
私はじぶんが選んだものには敬意を込めて、対価を払おうと思います。



*3年前、この映画を見たときに受けた大きな衝撃。
自然と共にあるアーユルヴェーダに、私を向かわせたきっかけの一つでした。


制度の「いい悪い」はこのブログのお題ではありません。大事なのはそれぞれが考えて、より良い方法を選ぶこと。
私は自分が考え、選択するための「手がかり」として「アーユルヴェーダ」の知恵と叡智の力を借りています。



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by kureharu | 2016-08-16 10:56 | アーユルヴェーダ/季節のすごしかた | Comments(0)

もっとすこやかに、さらにごきげんに!


by くれはる
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