9月の古民家WSは、初メニュー「アーユルヴェーダの消化剤つくり」を実施しました。
アーユルヴェーダの数ある消化剤の中で、この日作ったのは「トリカトゥ」。
「トリカトゥ」とは?
それは「みっつの辛味」を意味します。
材料は、ナガコショウ(ピパーツ)(手前)、ドライジンジャー(左上)、コショウ(右上)
キッチンハサミで刻んだら
トントン、トントン、潰していきます。
ちょっとした理科の実験室
仕上げはミルで粉に挽いていきます挽きたてのスパイスは、どれも香りが本当に素晴らしい!
キッチンに並び、料理を美味しくしてくれるスパイス。
しかし、その実力はそれだけでは止まりません。
消化を促進したり、痛みに効いたり、体内のつまりを流してくれたり。
うまく生かすと、それぞれ素晴らしい効果効能を果たしてくれます。
トリカトゥの材料
コショウ: 消化力増進、消化機能促進、経路のつまりを取る、咳に
ナガコショウ(ピパーツ):強壮剤、精力促進剤、皮膚病、肥満、便秘に
ショウガ: 消化力増進、消化機能促進、お腹のガス、便秘、咳、痛みに
わずか3つ。それぞれ頼もしい役割を果たすスパイスです。
まさにキッチンファーマシー。
トリカトゥについて
コショウ、ナガコショウ、ショウガの3大スパイスを使って作る
「消化剤トリカトゥ」。
これはアーユルヴェーダ時に言うと、
その「鋭性(するどい質)」が、
わたしたちの体のなかに溜まった「未消化物(アーマ)」の排出をしてくれるもの。
- 消化力以上の食生活(量や質)
- 不規則な生活
- 肉体的精神的なストレスで、滞る消化
などが原因で起こると言われる「未消化物(アーマ)」蓄積。
溜めると、これがさまざまな病の元になってしまいます。
「未消化物(アーマ)」をためないこと、ちゃんとケアすることは、アーユルヴェーダ的健康の必須ポイント。
そこでアーマケアに役立つのが、トリカトゥです。
トリカトゥは、体が重だるいとき、消化力がダウンしている時などにとりたいもの。
そのほか、春先のどんよりした辛さ(カパ的症状)、風邪の挽き始めにも大変効果的です。
白湯などと一緒にとっていきます。
材料はどれもキッチンにあるもの、食材なので安心ですね。
*使用した「ナガコショウ」とは、沖縄そばなどに使うスパイス「ピパーツ(ヒハツモドキ/石垣島産)」です。
ひとつひとつを全員で丁寧に刻んで、手で潰して、粉にして、、、
会場は新鮮な香りに包まれました。
スパイスは、挽きたては最も薬効が高く、
また香りも味、辛味もとてもフレッシュです。
アーユルヴェーダは、五感を正しく使って感じることをとても大事に考えます。
その度に変わる「香り」を感じながら、手を動かす。
単独で香りを嗅いだときと、混ぜ合わせたときでは全く変わる香りの世界を発見しました。
完成後は、試食タイム。
ギーに混ぜて、そして非加熱はちみつに混ぜて、
出来立てのトリカトゥを体験、楽しんでいただきました。
完成したトリカトゥは、小袋に入れてみなさんのご自宅用にお持ち帰りいただきました。
手を動かし、五感で感じながら、じぶんたちの手で作っていただくことで、
特別なものになったのではないでしょうか?
完成!消化剤「トリカトゥ」(お持ち帰り用)
みなさんお疲れさまでした!
自然なもの、身近にあるものの効果効能を学んで、
よりよく生かすことで、健やかに過ごすことができる。
まさに「アーユルヴェーダ」の知恵です。
できたてのトリカトゥ。
参加者のみなさん、ぜひじぶんメンテナンス、健康ケアに役立ててみてくださいね。